俊輔 「えいたぁ、たいそう?」   ※ たう:(高い所などに)手が届く

栄太 「んーにゃ、たわんっちゃー」

高杉@通りすがり 「……(呆)……お前ら何しちょるんだ?」

俊輔 「いやー見ての通りっスよ、凧上げしてたら木に引っ掛かっちゃって。取れそうで取れないんスよ。
     あ、そうだ高杉さん取って下さいよ!」

高杉 「お前俺に喧嘩売ってんのか?

俊輔 「(栄太の陰で)へー!高杉さんて態度でかいけど背が低いことは自覚してたんですね!」

高杉 「…………何か言い残したいことはないか?栄太(すごい笑顔で三味線構える)」

栄太 「どう見ても俺言ってないじゃん!(号泣) あ、でもその高杉さんの長い刀があればたうかも」

久坂 「(栄太の陰で)いや、高杉じゃあ長刀使っても普通の背の人が普通の刀使うのより低いぞ」

高杉 「(ゴゴゴゴゴ…)栄太…今日はやけにつっかかるなァ?(にっこり)」

栄太 「!!(俊輔はともかく久坂さんまで後ろに!!)」

高杉 「(すごくいい笑顔)さぁて栄太、今日は火縄銃とスタンガンはどっちがいい?(といいつつ火縄銃構える)」

栄太 「って選ぶ前に火縄銃使う気満々なんじゃん!ピストルの時代に今さら火縄銃かよ!ってその前に
    言ったの俺じゃなくてkギャ―――!」

 

 

 残虐な映像が流れているので暫くお待ちください。

 

 

高杉 「(指をポキポキ withひと仕事終えた後の軽い徒労感付き)」

久坂 「あ〜ぁ栄太郎、池田屋前に………(合掌)」

高杉 「お前そーゆー生々しいこと言うんじゃねェよ」

久坂 「お前が言うなよ。つーかなんで銃なのにそんなに血が付いてるんだ

俊輔 「はい!銃声の音以外にゴスッゴスッていう音が聞こえてたっスよ!さすが晋ちゃん!銃の本来の
    使い道に拘らないンすね!てゆーかもうこの流れ飽きましたね!

高杉 「キッカケはいつもてめぇじゃろーが(怒)」

久坂 「お前、それを分かってて栄太を……」

高杉 「参加してたお前が言うな。つーか俺が言いたいのはな俊輔、なんでこの新緑眩しい季節に
     凧揚げなんかやっちょるんかっつーとんじゃ!いい年こいて近所迷惑じゃろうがァ!」(途中から方言)

俊輔 「(感心)高杉さんにも『迷惑』なんていう概念があったんですね!」

久坂 「だな(感心)」

高杉 「論点が違う!見苦しいっちゅーかいっそ哀れじゃろうが大の大人がダッシュで凧揚げなんかして!
    しかもこの季節に!村塾の名を汚すんじゃねぇよ」

俊輔 「でも僕も栄太もピチピチの若い子だし!」

高杉 「そういう問題じゃねぇ(怒)」

松陰 「(てくてく歩いてくる) やぁ君たち、いい風だね。ところで集まって一体何しているんだい?」

俊輔 「あ!先生!桂さんもコンニチハ!(敬礼)」

桂   「……どうせろくでもないことやってたんだろ………(溜息)」

俊輔 「そういう桂さんこそ、一体先生と2人で何してたんですかぁ?(うりうりwithエロ目)」

桂   「お前は一体何を期待しているんだ?」

俊輔 「だって先生と3歳違いで、しかも先生と生徒の関係でしょ?桂さんも優等生的生徒だしぃ、こんな
     美味しいシチュエーションを腐女子が見逃す手があると!?だから桂さんは駄目なんですよ!

桂   「何が駄目なんだ。その前にお前腐女子なのか。女子かよ。(はっと気付く)っつーか
     そこの血みどろの物体は吉田稔麿君か!?吉田君!!(蒼白で駆け寄る)」

高杉 「まだ帰って来れんとは、栄太はやっぱ打たれ弱いな。まだまだ修行が足りねぇな、俊輔を見習え」

桂   「殺ったお前が言うな」

高杉 「そりゃ酷いぜ桂さん。なんで見てもないのに俺って決め付けるんだよ」

桂   「手の火縄銃(なぜか無数の血痕付き)は何だ」

久坂 「(彼らのことを無視しつつ)はい先生、なんだか、俊輔と栄太郎が凧揚げをしててこの木に引っ掛け
     てしまったんだそうです。ジャンプしたりしてみても取れないみたいで」

松陰 「そうか、凧揚げは電線のないところでというのはちゃんと守ってるな。いい子だ俊輔(なでなで)」

俊輔 「えへへ(嬉しそう)」

桂   「てゆーか先生この時代に電線あるとこで凧揚げする方が困難だと思いますよ

久坂 「松陰先生は天然だな」

桂   「君が言うなよ久坂君。ああ、どんどんまともな人が減っていく……(目頭を押さえる)」

高杉 「つーかよぉ、そんなら手っ取り早く誰かが踏み台になるか肩車でもすりゃいいじゃねぇか」

久坂 「それはそうだ」

俊輔 「さすが高杉さん!名案ですね!!」

桂   「そんな誰でも思いつくようなことどうしてすぐに実行しなかったんだ」

高杉 「本当だぜ、それなら栄太郎も死なないで済んだのに……」

桂   「だから殺ったお前が言うなと言ってる」

俊輔 「肩車!なんか組体操思い出すっスねー!ピラミッドとかさ!あ、ちょうど5人いるし扇希望!

桂   「それ高さないし第一両手塞がるし。全然意味無いじゃん」

俊輔 「でも綺麗っすよ!?」

桂   「(プチーン)君は今一体何がしたいのか分かってるのか?大体お前のだろうあの凧は。ああ?

俊輔 「酷い!桂さんはそうやって冷酷に突っ込んで子供の好奇心をそいじゃうんだぁ!!
    うわーん先生――!(泣きながら松陰に抱きつく)」

松陰 「よしよし俊輔、泣くんじゃない(微笑)。……桂君、君ももう少し年下には優しくしてあげなさい、
     お兄さんなんだから。ね?(微笑)」

桂   「…………。………………。………帰りたい…

久坂 「あー、駄目だなこれじゃピラミッド作るのは……。よし高杉、お前肩に乗れ(しゃがむ)」

高杉 「あぁ!?何で俺が!!」

久坂 「そんなの決まってるだろう、この中で1番軽そうなのがお前でかつ言い出したのはお前だからだ」

高杉 「ん〜だとコラ。誰がいい年こいて しかもてめぇなんかの」
 

ドンッ
ザン、バサッ、ザ―――――


全員 「………………?(木の方を振り返る)」

松陰 「(大量の新緑の葉の中をがさごそして)あ、あった。取れたよ君たち(にっこりして凧を拾う)」

久坂 「………葉が地面に大量に落ちている…(驚く)」

高杉 「……………木に葉が1枚もない…(さすがに驚く)…。つーか、なぜ木と地面の間に隙間が…?」

俊輔 「まるでこの木だけ冬みたいですねー。惜しい!」(何が!)

桂   「………。(ニコリ)先生、今の音って…」

松陰 「ああ、木を揺らせば落ちてくるかと思ってね、木に申し訳ない&行儀が悪いとは思いつつ
     木の幹を軽く蹴飛ばしてみたんだ(にっこり)はい、伊藤君(手渡す)」

俊輔 「ありがとうございます先生!死んだ栄太郎も喜んでると思います!!」

高杉 「(………軽く?)」

桂   「…」

 

 

 

村塾最強は魔王高杉ではなく彼かもしれない。

[完]

 

 


天然だけに恐ろしい。

あと久坂はピラミッドを作る気満々だったみたいです。良識人が減っていきます。まいったな。
さて。ウチを訪れてくれた人(で年齢表を見て)皆が驚く松陰先生の若さ(むしろ桂さんとの年の差)ですが、
ということで松陰先生の年齢的若さを全面に出してみました。ど・こ・が!
※解説 :ドンッ…蹴った音/ザン…葉が一斉に揺れた音/バサッ…凧が落ちてきた音/ザ――…葉が全て落ちてきた音

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